白山周辺(岐阜) 帰雲山(1622m)、猿ヶ馬場山(1875m) 2020年3月30日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:08 駐車箇所−−5:24 林道入口−−5:28 林道分岐(左へ)−−5:31 ゲート−−5:37 林道分岐(直進)−−5:51 林道分岐(左)−−7:03 林道に合流(標高1070m)−−7:27 廃車×2台+廃ブルドーザ(標高1160m付近)−−7:33 廃車(渡渉)(標高1190m付近)−−7:46 渡渉(標高1260m付近)−−7:57 廃林道を離れる(標高1330m付近)−−8:41 帰雲山−−9:14 立ち話 9:29−−9:54 猿ヶ馬場山 10:21−−10:59 帰雲山 11:02−−11:16 廃林道(標高1330m付近)−−11:24 廃車(渡渉)(標高1190m付近)−−11:40 廃林道(標高1070m)−−12:13 ゲート−−12:34 駐車箇所

場所岐阜県大野郡白川村
年月日2020年3月30日 日帰り
天候
山行種類残雪期の藪山
交通手段マイカー
駐車場車道脇に駐車余地あり。もっと遅い時間なら駐車場が開いている
登山道の有無標高1330m付近までは林道や廃林道が続く。それ以降は道は無い
籔の有無積雪に埋もれて皆無
危険個所の有無無し
冬装備ラッセル準備でスノーシューを担いだが、最初から最後までしっかりしたトレースがあり出番皆無。アイゼン、ピッケルは持たなかった
山頂の展望帰雲山:良くない  猿ヶ馬場山:良好
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント降雪直後でラッセルが心配だったが猿ヶ馬場山へ。悪天だったはずの日曜日の入山者が予想外に多かったようで立派なトレースができていてスノーシューはもちろん、アイゼン、ピッケルも不要だった。新雪は予想より少なく、多いところで15〜20cm程度だっただろう。月曜日なので他に登山者はいないと思ったら合計10人くらい出会った


地図。クリックで等倍表示


駐車場が閉まっており国道近くの枝道路側に駐車 この標識が林道入口の目印
林道入口 ゲート前の最後の建物
ゲート(標高530m) この林道分岐は直進(標高560m)
この林道分岐は左折(標高630m)。三角屋根の物置?あり 徐々に廃林道化。倒木がいくつもある
最初から最後まで明瞭なトレースあり。スノーシューは不要だった 廃林道沿いの電線。地中埋設されている
標高1070mで宮谷林道に合流 廃車×2台+廃ブルドーザー(標高1160m付近)
実質的な宮谷林道終点の廃軽トラック(標高1190m付近) 廃軽トラックで林道は宮谷で分断されている(標高1190m付近)
渡渉して右岸に渡ると廃林道が続く 幕営跡(標高1250m付近)
ここで左岸に渡渉(標高1260m付近) 廃林道を離れて尾根に取り付く(標高1330m付近)
標高1350m付近 標高1390m付近。杉は真っ白
標高1580m付近。風で霧氷が大量に落ちてきた 帰雲山山頂
帰雲山山頂南直下の小屋。パラボラアンテナが見える 帰雲山から猿ヶ馬場山へなだらかな稜線を歩く
標高1700m付近。シラビソが中心に変わる 猿ヶ馬場山山頂直下。平坦な山頂部が続く
猿ヶ馬場山山頂。平坦だが明らかに周囲より高い シラビソの葉は霧氷ではなく氷に覆われていた
猿ヶ馬場山から見た南〜白山方面の展望
猿ヶ馬場山から見た東側の展望
猿ヶ馬場山から見た立山、剱岳、薬師岳、黒部五郎岳方面
山頂の気温は+3℃程度。日差しが無いと寒い 猿ヶ馬場山から見た剱岳
猿ヶ馬場山付近から見た三ヶ辻山 猿ヶ馬場山付近から見た笈ヶ岳
すれ違った2人組 そのすぐ後ろのパーティー
1630m峰への登り返し 1630m峰から見た帰雲山
帰雲山への登り返し 帰雲山山頂
帰雲山南直下の小屋 2つあるパラボラの片方はケーブルが切断されていた
帰雲山から下山出だしは緩やかな尾根 標高1600mを切ると徐々に傾斜がきつくなる
廃林道に到着 現役林道に到着
現役林道は宮谷林道とのこと ここで宮谷林道と分かれて右の廃林道へ
雪解けが進み標高840m程度で地面が見えるように 熊棚(標高720m付近)
野谷荘司山付近 ゲート通過
帰りは集落裏手を歩いてみることに 表通りから見えない場所には普通の住宅もある
カモシカ その1 カモシカ その2。2頭が一緒にいた
合掌造りに住んでいる住民もいるようだ 表通りに出た
駐車箇所到着


・二百名山だか三百名山だかで夏道が無い藪山の中では比較的メジャーで、残雪期にはたくさんの人が登りに来る山。合掌造りの白川郷のすぐ南側にある山で、ネットの記録を見ると白川郷集落から延びる林道を起点にして宮谷沿いの林道を登られることが多いようだ。今年は雪が少なく下界は新雪しか無いだろうから林道以外は藪が出ている可能性が高く、自動的に林道経由の一般ルートとなった。

・休日の都合上、降雪の翌日に登ることになった。降雪があったのは日曜日で関東地方でも久しぶりの雪。長野市でも10cmを超える今シーズンで最も積雪量が増えた日だった。雪の原因は南岸低気圧で、低気圧から離れた日本海側ほど降雪量は少なかったはず。アメダスの積雪データでは白川郷では日曜夕方で2cm程度であり、ライブカメラで見ても里にはあまり降らなかったようだ。ただし山の上の積雪量は不明。今年の旧神岡町の山々では下界は雪が無いのに山の上は激ラッセルだったことが何度かあり、今回も同様の事態に備えてスノーシューを担ぐことにした。ラッセルの心配はあっても凍結の心配は無いので、アイゼンとピッケルは持たないことにした。

・ラッセルでどれだけ時間がかかるか読めないため出発は5時前にしたのだが、その時間帯の白川郷の駐車場はどこも閉まっている。しょうがないので国道156号線沿いの側道に駐車して真っ暗な中を歩き出す。登山口となる林道入口まで15分程度余計に歩くことになった。

・集落の真っただ中に林道起点あり。最初は合掌造りの集落の隙間を縫って南下、斜面が近付くと西に向きを変えて神社裏で上がる(左折)の林道に入る。地形図通りに小さなジグザグを切って上がると物置らしき建物の前でゲートが登場。ネットで見た通りで一安心。この頃には周囲が明るくなり始めていた。

・林道上には新雪が僅かに積もっているが、その上には少なからぬ数の足跡あり。昨日のあの天候でも日曜日ということで結構な人数が登ったらしい。これならトレースがしっかりできていて山頂までラッセル不要かもしれない。

・林道は標高560m付近と標高630m付近で地形図に記載が無い分岐があるが、最初の分岐は直進、三角屋根の物置小屋のような小さな建物がある次の分岐は左で、ここで地形図に出ている林道と別れる。積雪で詳細は不明だがこの先は徐々に廃林道化しているようで倒木が何本かあった。それでも林道上に藪は皆無で、無雪期でも問題なく歩けそうだった。廃林道沿いに電柱があるが、昔は空中に電線を張っていたようだが、今は地中化されていた。どうも現役らしい。どこまで延びているのだろうか?(たぶん帰雲山南直下の青い小屋まで)

・標高1070mで地形図に出ている宮谷沿いの林道(宮谷林道)に合流。こちらも積雪で路面状況は不明だが、廃軽トラのある標高1180m付近までは崩れた箇所も倒木も無く、現役の林道のように見えた。

・宮谷林道は、廃軽トラのある標高1180m付近で宮谷の左岸から右岸に移るが、ここには橋は無く渡渉が必要。時期によっては雪解けの増水で渡るのが難しくなることもあるかもしれないが、私が登った時には飛び石を利用して下山時も容易に渡ることができた。

・右岸に移ってからは林道の道型が不明瞭になり、完全に廃林道化していた。宮谷で分断されて車が入れないからであろう。ちなみにグーグルの衛星写真で見ると、この廃林道が樹林に隠れて断続的に帰雲山まで延びているのが確認できた。おそらく無雪期でも利用価値がある程度に道形が残っていると思われる。ただし、衛星写真を見る限りでは帰雲山から猿ヶ馬場山までは途中まで廃林道があるが、大半の区間は藪に覆われている。無雪期の猿ヶ馬場山は結構厳しいだろう。

・右岸側を登っている途中、標高1250m付近で幕営跡らしき雪面に掘られた大きな穴が登場。ネットの記事ではほとんどの人が日帰りだが、公共交通機関の利用で出発時刻が遅い人は幕営もありだろう。ここなら沢の水が汲めるので燃料消費は少なくて済む。

・標高1260m付近で右岸から左岸へ渡渉。ここも水量は少なく容易に渡れた。渡ると宮谷本流を離れて右手の小尾根を登り、一本西側の谷沿いを登り始める。地形的にはそのように廃林道が続いているようだ。

・標高1340m付近で廃林道は左へと反れるようだが(積雪で廃林道がどう続いているのか判断が難しい)、トレースは中央の小尾根に取り付いている。当然ながら楽ができるトレースを追う。この付近の新雪は10〜20cm程度で予想よりはかなり少ないが、古い残雪が豊富にあるようで周囲には地面は全く見えない。なお、古い雪の積雪量は不明。

・トレースは尾根直上を登るのかと思いきや、途中から右を巻いている。何か理由があるのか不明だが、新雪を歩くよりトレースを歩いたほうが断然楽なので、トレースに従う。周囲はブナが中心だが稀に天然杉が混じっていて、その葉は新雪で真っ白だった。

・尾根を上がると傾斜がきつくなるが、トレースがしっかりしているのでスノーシューもアイゼンも不要で快適。ただし風でブナの枝があおられて枝に乗った新雪や霧氷が頭上から降ってくるのがイヤらしい。半袖シャツの首周りから背中に入って冷たいので、フード付の薄手のウィンドブレーカを着て頭部と首回りを保護。

・標高1600mを越えるとやっと傾斜が緩んで足にやさしい登りに変わる。相変わらずトレースはバッチリで、この分では山頂までアイゼンもスノーシューも不要そうだ。アイゼンの重さはそれほどではないがスノーシューの重さは2kg強あって重いので使わないのはもったいないが、片足1kgの重りを足に装着するよりも背中に背負った方が楽なのでこのままとした。

・登り始めて最初のピークが帰雲山。山頂南直下にボロい青い小屋があり、その前にパラボラアンテナが立っていた。帰りに確認したら1つのパラボラは同軸ケーブルが切断してあり今は使用していないらしい。もう片方は現役なのか? 林道沿いにあった電柱の行き先がおそらくこの小屋だろう。パラボラの他にTVアンテナがあったが、もしかしたらTV電波の中継施設? それにしては建屋は過去に見てきた中継所の中では際立ってボロく、外壁はトタン板で手作り感満載だ。

・帰雲山を過ぎると傾斜が緩まって高原や丘のような地形に変わる。植生は最初はブナが多いが、猿ヶ馬場山が近付くとシラビソに切り替わっていき高山っぽい様相になる。今年のこれまでの山ではシラビソが生えるような標高の山は無かったからなぁ。

・1630m峰は小さいながら顕著なピーク。トレースはここは北側を巻いている。

・高度が上がると夜間の気温が下がるようで、トレースで踏まれた雪が凍って滑りやすいが、新雪ラッセルを想定してアイゼンを持ってこなかったので靴のエッジを効かせて歩いた。柔らかい長靴ではできない芸当だ。今回は長時間の歩きになりそうだったので登山靴で歩いている。

・もうすぐ山頂というところで単独の男性とすれ違った。私より早い人がいたとは驚きだ。それとも途中で見た幕営跡の主だろうか? でも背負った荷物の量は日帰りの私より少なそうに見えた。

・相変わらず完璧なトレースが続く。普通ならなだらかな地形で山頂を探すのにウロウロしそうな場所だが、トレースはほぼまっすぐ延びている。GPSで位置確認しながら進んだのだろうか? おそらく昨日は山頂付近は降雪でガスの中に没して視界が無かっただろうし。こんな場所で特に下りで視界が無いのは怖い。もっとも、昨日なら新雪に足跡が残っているので帰りに迷う心配は無いか。

・平坦な山頂部を進んでいくとやっと猿ヶ馬場山山頂に到着。平坦な地形であるが、もうここより先に高い場所は無い。植生はやや背の低いシラビソで、白くなっているが雪や霧氷ではなく氷が付いていた。おそらく昨日日中に天候が回復して日光が当たって雪や霧氷が半分解けた後に夜間の冷え込みで氷に変わったのだろう。今の気温は+3〜+4℃で、簡単には氷が解けない温度。予報ではもう少し天気がいいかと思ったが雲に覆われて日差しが無く体感的には寒かった。南西の風があり、シラビソの陰に隠れて休憩。水を持ってきたがこの体感温度ではほぼ消費量はゼロ。汗もあまりかかなかった。

・立木はまばらとはいえ、平坦な山頂なので一か所から全方位の展望が得られるわけではなく、位置を変えることで北側以外の展望は得られる。西側は白山、東側は立山、剱岳が見えるが、今日は雲がかかってその右手にあるはずの北アルプスは見えない。同様に南側にも雲が出て、先日登った栗ヶ岳や御前岳も雲に沈んでいた。

・下山時には合計4パーティー(単独含む)、計10人程度とすれ違った。自分で言うのもなんだが平日の月曜日にしては登山者が多い山と言えるだろう。

・帰雲山からの急な下りでは踏み抜きが多少あったが、下りなので大きな支障は無く、スノーシューは使わずに歩き通した。傾斜が緩まれば再び踏み抜き皆無の快適なトレースになった。

・林道歩きを終えて白川郷の集落に入るところで、帰り道は集落の「裏道」を歩いてみることに。表道は典型的な合掌造りの民家が立ち並んだ光景だが、裏側は普通の民家も混じっていた。合掌造りは全て観光用かと思ったら、裏通りには実際に住居として使用しているものもあった。庭先に駐車したマイカーと合掌造りは不釣り合いな光景だ(笑)

・集落の外れで表通りに出て駐車箇所に戻った。

 

都道府県別2000m未満山行記録リスト

 

日付順2000m未満山行記録リスト

 

ホームページトップ